ここでは、主に電子機械科の授業や実習、資格、進路、などなど、学科に関することで疑問に思うことに対してご説明していきたいと思います。最初は見学説明会などのアンケートの質問に答えていきます。また、保護者懇談会の時の質問で、皆さんに参考になると思うところについて載せていこうと思います。
なお、お聞きしたい点がございましたら、学校代表のホームページアドレスよりお願いします。-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------1 「電子機械科は、電子と機械の名前が入っていますが、何をするところなんですか?」1 電子は、電子回路や電子制御装置から名前がきています。私たちに目にするありとあらゆる製品は、その中に回路があり制御されてできています。回路や制御方法を知るためには、電気の流れやプログラムの基本もわかっていなければなりません。したがって、現代の「電子」の勉強は、ありとあらゆる製品の中身の仕組みの原理の勉強と理解して下さい。 機械は、製品そのものを製作や整備するための技術を学びます。 電子機械科は、「ひとりひとりが、将来のやりたいことが目指せる技術や知識の基本を身につける」ことを目指しています。 『電子機械科で何ができるようになるんですか?』という質問には、『何ができるようになりたいのか言って下さい。3年間でその目標への土台が作れるように教えます』と答えます。 これからはAI技術講習もしたいなぁ と思っていますよ。---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------2 「電子機械科では将来どんな仕事をするのですか?」「電子機械科では地元に就職できるのですか?」2 牛乳を例にとりましょう。まずは牛の搾乳機。クワ、手押し車(通称ねこ)などの道具。牧草を刈り取る、ロールにする、などの農業機械、生乳を保存する冷蔵保存装置(タンク、温度制御装置) 運搬するための専用タンクローリー、いよいよ牛乳メーカーですが、そこでもまずは保存装置、成分調整器、パックに入れる自動充てん装置、食品安全ために容器の中を透視する装置、バーコード貼り付け装置、倉庫まで運ぶ自動運搬台車、トラックに積むフォークリフト、各店に配達する保冷トラック。仕事場のチリやゴミを除去する特別な空調設備と空気清浄装置、安全管理のために従業員の身体検査をするX線ゲート、IC認証装置、自動ドアも流し台も。私たちが目に見える商品や物は、その過程で様々な企業の関わりがたくさんあります。工業の仕事は、目にする完成品の前までの縁の下の仕事がほとんどです。電気・ガス・水道というように、普段はその仕事を注意して目にすることはないと思いますが、卒業生は皆、豊かな生活と安全を守る尊い仕事をしています。 また、電子機械科は地元に仕事がない、という誤解があります。仮に就職希望生徒が全員市内を希望しても完全に就職できます。電子機械科では、本人の素質、可能性はもちろん、家族構成、将来のライフスタイルまで考え、企業の情報を公平に公開し、一人一人としっかりと話し合い相談し合いながら、進路を決定することを方針としています。 どんなことでも相談にのります。学校見学・電話、いつでもどうぞ、お待ちしています。---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------3 「実習はどんなことをするのですか?」「実習のレポートとは何ですか?」3 電子機械科の実習は、電気電子制御系の実習と機械ものづくり系の実習の両方の分野が半分半分あります。電気電子制御系は、大まかに情報プログラム実習、電気配線実習、電子シーケンス制御実習という内容になります。機械ものづくり系は、旋盤加工、ガス溶接、アーク溶接、NCとMCといったプログラムによって材料を加工してつくる実習、という内容になります。来年からは、実習内容を少し見直し、新1年生入学のカリキュラムから、2年次に上がったときから自動車実習から始まるようにしています。(※現在自動車実習は3年次だけですが、新1年生からは2年次と3年次でやります) よく、旋盤や溶接が苦手だから機械科はNOとか、電気や電子が好きだから機械科はNOというお話を耳にします。中学3年生の進路選択で、本当にその道で働くのだ、というしっかりとした目的意識があれば、3年間そのような勉強を極めた方が絶対にプロフェッショナルになると思います。 しかし、電子機械科は、多様な知識や技術の基礎基本を実習経験することによって、自分自身の人間性や個性を磨き、生徒それぞれの将来ベストな道案内をすることを根底としています。 電子機械科のレポートは、実習内容をまとめて書くこと(実は実習時間で配られるプリントや教科書で結構まとまっています)、提出の時に内容を質問し答えること(実は実習時間で生徒に質問をして何度か予備練習します)という2つが課題です。簡単ですか?きれいに丁寧に書けますか?漢字をひらがなでごまかしてないですか?話すときに「あー」とか「わかりませ~~ん」とか礼儀知らずなことになっていないですか?当たり前のことを当たり前に真面目にできるように習慣化すること。それが電子機械科のレポートです。 ---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------4 「交通の便は、実際にどうなのでしょうか?通いにくく、遠いというイメージがあります。」 「冬、特に交通障害があった場合は、生徒の皆さんはどうされているのですか。」4 ①JRの最寄りの駅は、JR発寒駅になります。桑園駅よりは遠くはなりますが、同じ星置行きまたは、小樽行きの普通列車になるので、数十分の違いというところです。ホームページでは20分とありますが、男子の場合は、もう少し短いと思います。20分は友達同士、話をしながら歩いた場合と考えて下さい発寒イオンは、桑園イオンと違い、駅より少し離れており、周りも工業団地で何もないので、ほとんど寄り道もなく、交通費が増えますが、無駄な交際費は使わないと思います。②地下鉄は終点宮の沢駅になります。ここからバスに乗りますが、琴工前まではどの路線も通る本数が多いです。北18条と宮の沢駅では宮の沢の方が遠いですが、東西線1本で通学となれば乗り換えがないので、少し遠いぐらいかなと思います。終点なので寝ていても・・・・③交通障害は、JRもしくは地下鉄が不通となった場合のことだと思います。開通するまでひたすら待つか、保護者の方の送り迎えとなります。生徒は欠席扱いとはなりません。冬に校舎内で待つ場合は意外と楽しそうに生徒ホールや空けた実習室内で、おしゃべりしています。時には先生も帰れないので、苦しさの中で味わう団結した楽しい一時となります。その他。自転車の場合は、お住まいの地域によっては、もう一つの工業高校よりも距離が遠くなります。しかし、八軒から琴似工業高校までは、自転車も自動車も、朝は同じ時間かもしくは自転車の方が早く学校に着きます。これは今までの本校の生徒の様子からの経験ですが、学校に近い方が遅刻が多く、時間にルーズな傾向にあります。遠すぎても通学だけでしんどいので3年間となると考えた方がよいとは思いますが、近さだけではタフさが身につかないので、そのバランスが難しいところです。ただ、子どもがよりよく成長するためには、通いやすさは上位の選択肢ではないと言うことでしょうか。入学して間もなく、行き先不明のバスに乗ってしまい、見たこともない景色で降りて、必死に頑張って遅刻してくる場合があります。私たちはその時「お疲れ様。ご苦労さん。」とねぎらいます。遠い学校には、そんな良さもあります。---------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------5 「女子生徒でも大丈夫ですか?ものづくりで女子は将来なにをするのですか?」 「おとなしくても大丈夫ですか?(女子男子関係なく)。」5 今年、全国溶接甲子園大会に出場した生徒は、電子機械科2年生女子と3年生女子です。他県でも女子生徒の出場者は数名いました。電子機械科では、機械系分野の実習として溶接・旋盤・やすり仕上げ・エンジン分解組み立て電気系分野の実習として電気工事配線・交流直流回路、電子系分野の実習としてプログラミング・シーケンス制御など、多数ラインナップしています。男子だから女子だからという発想ではなく、何ができるか、何を伸ばすかが、電子機械科の大きな特色です。溶接大会に出場した女子生徒、大学進学を目指す女子生徒、道外就職に内定(パナソニック&新日鉄住金)した女子生徒、市内就職に内定(ホクエイ&丸北三健工業)した女子生徒卒業生たちは、バリバリの化粧をして、さっそうと働いています。 製造業は女性比率は2割オーバーが当たり前、工業高校もそうなるべきですね。また、元気がいいから大丈夫とは、必ずしも思いません。不正がないこと、うそをつかないこと、整理整頓し常に心がけ、安全と信頼を第一に考えることが、ものづくりです。饒舌な言葉、理論武装した言葉はコミュニケーションとは違います。ホウソウレン(報告・相談・連絡)ができるようになること。おとなしくて大丈夫です。